福音 Q&A サタンはどこから来たのか ?

福音メッセージ

サタンの意味は敵対する者であり、彼は神の敵だけではなく、
神の王国において神に反逆し、神の内敵です。
サタンは、元は神が地を創造した前に造られた御使いの一人でした。
神は腐敗したサタンを創造したのではなく、光の御使いを造りました。
ヨブ記 第38章4節から7節は言いますが、神が地の基を据えたとき、
神の子たち、すなわち御使いたちがみな喜び叫びました。
これは、地が創造される前に、すでに神は御使いを創造していたことを証明します。


エゼキエル書 第28章で見ることができますが、サタンは天使たちの一人であっただけでなく、最高の天使長であり、天使たちのかしらでした。12節から14節は言います、「主エホバはこう言われる、完備の極みで、知恵に満ち、美において完全であるあなたよ、あなたは神の園エデンにいた。あらゆる宝石が、あなたのおおいであった。すなわち赤めのう、トパーズ、ダイヤモンド、緑柱石、縞めのう、碧玉、サファイア、ざくろ石、エメラルド、そして金である。あなたのタンバリンと笛の細工は、あなたが創造された日にあなたに備えられた。あなたは油塗られたケルブであって、契約の箱を覆っていた。まことに、わたしはあなたを置き、あなたは神の聖なる山にいた。あなたは火の石の間を歩いて上り下りした」。ここの聖書では、反逆する以前のサタンの宇宙における地位を描写しています。

「あなたは神の園エデンにいた」にあるエデンは、アダム、エバが置かれたエデンの園を指しているのではありません。このエデンは地上ではなく、もろもろの天にあり、神の聖なる山にあります。「あらゆる宝石が、あなたのおおい」は、原文において、あらゆる宝石に覆われていることであり、彼の住まいがあらゆる宝石によって造られたことを示します。「あなたのタンバリンと笛の細工は、あなたが創造された日にあなたに備えられた」。古代において、タンバリン、笛のような楽器は、王のためにありました。これは、反逆する前のサタンはかつて王であり、アダムの前の宇宙で最高の地位を持っていたことを示します。こういうわけで主イエスは地上において彼をこの世の支配者(ヨハネによる福音書 第12章31節)と呼び、使徒たちも彼を空中の権威の支配者(エペソ人への手紙 第2章2節)と呼びました。

ルカによる福音書 第4章5節から6節はこのことを証明します、「悪魔はイエスを高い山へ連れ上った。そしてイエスに、人の住む全地の王国すべてを一瞬のうちに見せた。そして悪魔はイエスに言った、『あなたにこのいっさいの権威とその栄華を与えましょう。それはわたしに任せられていて、だれでも自分の与えたいと思う者に与えるからです』」。これは確かに事実であるのは、主イエスがこのことを否定しなかったからです。

神はいつこのすべてをサタンに任せたのでしょうか? それはアダム以前のある時期に違いありません。聖書の啓示によれば、神は確かに宇宙のかしらとして彼を立て、また天地すべての被造物を彼に任せたので、彼はこの世の支配者となりました。彼の地位は高く、御使いの長ミカエルでさえもののしり裁くことはできませんでした。ミカエルは御使いの長の一人ですが、サタンをののしることができなかったのは(ユダの手紙 9節)、サタンの地位が彼より高かったことを証明します。ですから、サタンは最高の天使長であったことをわたしたちは推測することができます。

イザヤ書 第14章12節は言いますが、サタンは暁の星、夜明けの子でした。暁の星は明けの明星を指しており、明けの明星はすべての星のかしらであるので、サタンも御使いたちのかしらであるに違いありません。夜明けの子は彼が古くから存在したことを表します。宇宙の夜明けに彼はいたので、明けの明星のように明るいサタンは宇宙の最初に御使いたちのかしらとされました。サタンはすばらしく、神が油塗ったケルブであり、神に最も近い者であり、神の被造物の中で最高の地位を有していました。彼は王権を持っているだけでなく、祭司職も持っていました。このように、神は当初、腐敗したサタンを創造したのではなく、善良な完全である御使いの長を創造したのです。


あるとき、この天使長である油塗られたケルブは、心の中で高ぶったので神に反逆しました。神はサタンについて語ったとき、こう言いました、「あなたの心は自分の美しさのゆえに持ち上げられ、あなたは自分の輝きのために知恵を腐敗させた」(エゼキエル書 第28章17節)。彼は完全無欠であり、知恵があり、かけているところがありませんでしたが、自分の美しさを重視したゆえに、心の中で高ぶってしまいました。彼は自分の栄光を見ていたので、腐敗しました。神が与えたものを見つめて神ご自身を忘れることは、常に高ぶりを引き起こします。高ぶりはサタンの反逆の理由です。彼は自分を高く上げ、神と同じようになりたかったのでした。

すべての天然の美徳と霊的な賜物は、みな悪魔に利用されて高ぶる可能性があります。使徒パウロでさえ、神が彼に与えた啓示の超越性のゆえに自分を高く上げる可能性がありました(コリント人への第2の手紙 第12章7節)。今日の高ぶりの悪魔は、なお地を這い回って飲み込める者、すなわち高ぶっている者を探しています。彼に敵対する唯一の方法は、自分をへりくだらせることです。ペテロの第1の手紙 第5章5節は言います、「あなたがたはみな、互いに謙そんの帯を締めなさい。なぜなら、神は高ぶる者に敵対し、へりくだる者に恵みを与えられるからです」。


イザヤ書 第14章13節から14節において、サタンは五回「わたしは…しよう」と言いました。「わたしは天に昇ろう。わたしは神の星の上に、わたしの座を高く上げよう。わたしは北の果てにある集会の山に座ろう。わたしは雲の高い所の上に昇ろう。わたしはいと高き方のようになろう」。サタンはいと高き方と同じになろうとしたことが、彼の神に反逆する原因となりました。彼が反逆した後、神は彼を裁きました。神がサタンを裁いたのは、神の創造物の中でいかなる反逆も許さなかったからです。神は言いました、「不義があなたの中に見いだされるまでは、行ないが完全であった。あなたの貿易が栄えると、あなたの中に暴虐が満ちて、あなたは罪を犯した。そこで、わたしはあなたを汚れたものとして神の山から追い出した。覆っているケルブよ、わたしはあなたを火の石の間から滅ぼした。あなたの心は自分の美しさのゆえに持ち上げられ、あなたは自分の輝きのために知恵を腐敗させた。わたしはあなたを地に投げ……あなたは不義な貿易での多くの罪科によって、あなたの聖なる所を汚した」(エゼキエル書 第28章15節後半―18節)。「しかし、おまえはシェオール[陰府]に、穴の奥底に落とされる」(イザヤ書 第14章15節)。神はサタンを裁いただけでなく、反逆のサタンに従った天使たちも裁き、当時のもろもろの天と地と地上で反逆のサタンに従った生き物もみな裁きました。裁かれた天使たちは、後に空中の悪の霊の勢力、すなわち空中の悪霊となりました。また、それらの地上の生き物は、体のない霊、すなわち悪鬼どもとなり、彼らを裁いた水中に宿りました。

サタンと彼の暗やみの権威、堕落した天使、水中と地上の悪鬼どもはみな裁かれました。しかしながら、今日この裁きの執行は人を通して行なう必要があります。なぜなら、神は自分からこの裁きを執行するのではなく、人を通してこの裁きを執行するのです。

JGW日本福音書房発行「ミニストリーダイジェスト」
第1期第5巻より引用
タイトルとURLをコピーしました